イメージトレーニングは本当に効果があるのか?
イメージトレーニングとは、実際に体を動かすことなく、頭の中で自分の動作を思い描くトレーニング方法です。
イメージトレーニングというと、スピードスケートの黒岩彰さんを思い出します。
黒岩さんは、84年に行われたサラエボオリンピックの500メートルで優勝候補に挙げられながらも10位に終わっています。
悔しさの中、黒岩さんが次のカルガリーオリンピックを目指して取り入れたのが「イメージトレーニング」だったのです。
カルガリーオリンピックでスタートラインに立った時、こんなことを思ったそうです。
「カルガリーの500mのスタートラインについた時も、もう自分では100%のことをやってきたと。この俺を抜く人がいたら、僕は心から祝福してあげたいと思って、スタートラインにつきましたからね。イメージトレーニングで、何かあった時にも、冷静で動揺することなく自分の力を発揮することを最大の目的にしていました。」(日本オリンピアンズ教会 黒岩彰さんインタビューより)
黒岩さんはこの500メートルで銅メダルに輝いています。
今ではメジャーになった「イメージトレーニング」ですが、この頃にそんなものはなく、黒岩さんは手探りでやっていたようです。
もう1つの実験結果
さて、もう1つ、面白い実験結果があります。
これはアメリカのある大学で行われた実験なのですが、バスケットボールの経験がない学生を3つのグループにわけます。
1つ目のグループの学生には1日1時間フリースローの練習をしてもらいました。
2つ目のグループは何もしない。
3つ目のグループは実際にはフリースローの練習はせずに頭の中でフリースローが成功したイメージを思い描いてもらう、イメージトレーニングをしてもらいました。
そして、2週間後。結果はどうだったと思われますか?
1日1時間練習したグループは2週間前と比べて41%の進歩があったそうです。
2番目の何もしなかったグループは進歩なし。
そして、3番目のグループですが、イメージトレーニングだけで40%の進歩があったそうです!
実際には何も練習していないのに、練習した人と同じような結果を残すことができたのは、頭の中で思い描いたイメージには失敗がなかったからだと、専門家は分析します。
タイガー・ウッズもイメージトレーニングを使っているようです。彼は調子が悪くなるとボールを打つ前に静かに座って目を閉じ、いいショットのイメージを頭の中で思い描くそうです。
すると、すぐにショットが改善される・・・ということを彼の以前のコーチだった、ハンク・ヘイニーは語っています。
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