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【ウェッジ】ノーメッキのメリット・デメリット。スピン性能やメッキタイプとの違いも

上の写真はクリーブランドのノーメッキ仕上げとメッキ仕上げのウェッジ。

ウェッジについてはウェッジの選び方と4つのポイントウェッジはグースネックとストレートネック(出っ歯型)のどっちを選んだらいいか?などの記事をご紹介してきました。

今回はノーメッキのウェッジについて、

といった点について解説してゆきます。

目次

ノーメッキタイプの4つのメリット

ノーメッキタイプのウェッジには主に4つのメリットがあります。それらは、

1)打感がやわらかい
2)構えた時、眩しくない
3)うまく打てそうなイメージが湧く
4)持っているだけで、上手そうに見える

少し詳しく解説してゆきます。

1)打感がやわらかい

ノーメッキタイプのウェッジの最大の利点は打感がやわらかいという点です。

ゴルフクラブメーカー、ミズノはノーメッキのウェッジについて「メッキ品より打感はソフトでフェースにボールが乗る時間も長く、コントロール性(操作性)も良い」(ミズノホームページより)と公式HPに記載しています。

打感に関しては感じ方に個人差がありますが、ノーメッキの方がメッキタイプよりも打感がやわらかいと感じる人が多く、それがプロや上級者がノーメッキタイプを使う一番の理由であると思います。

ただ、ウェッジに施されたメッキは非常に薄いので、ブラインドテストをすると、その差(打感の違い)をほとんど感じないといった結果になる場合も多かったりします。

じゃあ、ノーメッキの方が打感がやわらかいと感じるのは気のせいか?ということですが、それはただの気のせいではなくて、ウェッジの「見え方」が深く関係しているように思います。

どういうことかと言うと、メッキタイプには光沢があるものもありますが、光沢があるものの方が硬いと感じやすく、光沢のないノーメッキタイプは感覚的にやわらかいと感じやすいのかも知れません。

そのため、ノーメッキのウエッジはやわらかい球が打てそうなイメージが湧きやすいのかも知れません。

2)構えた時、眩しくない

プロや上級者の中には、ウェッジを構えた際に太陽光が反射することを嫌がる人もいます。

ウェッジはフェースを開いて使う場面もありますが、特にこのフェースを開いた時に太陽の光が反射して眩しい場合があります。

メッキタイプの場合は太陽光が反射しやすいものも多いですが、ノーメッキタイプは太陽光が反射しない、眩しくないというメリットがあります。

眩しくない方がショットに集中できる。そういった理由からノーメッキタイプを使っている人もいます。

3)うまく打てそうなイメージが湧く

先ほどの打感がやわらかいという点ですが、実際にどうかは別にして、打感がやわらかいと感じるということが重要で、そう感じることでよいアプローチショットが打てるということもあります(そういう人もいます)。

ノーメッキを使うことでアプローチショットがうまく打てるイメージが湧いてくるという人も多いですが、それもノーメッキタイプの大きなメリットだと思います。

4)上手そうに見える

ノーメッキタイプの4つ目のメリットは持っているだけで上手そうに見えるという点です。

この辺は別に気にしないという人もいらっしゃるかも知れませんが、ただ、ノーメッキはプロや上級者がよく使うので、錆が出ているウェッジを持っているだけで上手そうに見られる・・というのはあるかも知れません。

ノーメッキのスピン性能はどうなの?

ノーメッキタイプの方がメッキタイプよりもスピンがかかりやすいというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかも知れませんが、これについてゴルフクラブアナリストのマーク金井さんは、こんな風に語っています。

「メッキ仕上げは表面がツルッとしてるのに対して、ノーメッキは表面がザラついています。ザラッとしている方が摩擦が強く発生しそうな感じがしますが、メッキ有無でスピン量は変わりません。

どちらで打っても摩擦力に差がないからです。視覚的にはノーメッキの方がスピン性能が高そうですが、物理的にはノーメッキはスピン量を増やす効果は期待できません。」

(出典:ノーメッキ仕上げのウェッジはスピン性能が高いと思うのは勘違い http://www.analyze2005.com/?p=540)

新品のウェッジを対象にメッキタイプとノーメッキタイプのスピン性能を比較するメーカー実験でも、スピン性能にあまり違いがないという結果になっています。

ただし、新品の状態以外ではスピン性能に差が出てくると指摘する専門家もいます。

GDOでのゴルフクラブ試打動画でお馴染みの金谷多一郎プロによると、「スピン性能はノーメッキもメッキタイプも新品時はあまり変わらないが、ノーメッキは錆びにより、ボールとの摩擦係数が上がるためスピン量が増えるというデータもある」とのこと。

スピン性能について少しまとめると、

・新品時のスピン性能には殆ど差はない
・錆によりノーメッキの方がスピンが多少増える可能性がある

ちなみに、スピン性能は時間の経過とともに落ちてゆきますので注意が必要です

ゴルフクラブ(ドライバー、アイアン、ウェッジ、パター)の寿命はどれ位?でもご紹介しましたが、ゴルフダイジェストが行った調査では、3年が経過した古いウェッジは、新しいウェッジと比較して、フェアウェイから12%、ラフからは33%も新しいウェッジよりもスピン量が少ないというテスト結果が出ています。

ノーメッキにしてもメッキタイプにしてもそうですが、スピン性能にこだわる方であれば、少なくとも3年程度を目安に買い替えを検討してみるといいかも知れません。

ノーメッキタイプのデメリットは錆びやすいこと

ノーメッキタイプのウェッジのデメリットは「錆びやすいこと」です。

錆びてしまったウェッジ。

ただ、クリーニングすれば綺麗になります。

写真の出典:ノーメッキウェッジの劇的ビフォアアフター ゴルフランド http://www.golf-land.net/

ノーメッキタイプはメッキ加工がされていませんので、すぐに錆びます。また、錆びる分だけ手入れ、メンテナンスがメッキタイプよりも大変になります。

ノーメッキタイプは使った後、摩耗や水分、汚れなどにより錆が出やすいので、こまめな手入れが必要で、その点が面倒だと感じる人もいるかも知れません。

ただし、中にはノーメッキでも錆び難いウェッジもあります。

例えば、熱処理をすることで表面を硬化させ、ノーメッキだけど錆びにくいウェッジに仕上げてあるモデルもありますので、錆が気になる方はそういったクラブを探してみるのもいいかも知れません。

ノーメッキはどんな人におすすめか?

最後に、ここまでの話を少しまとめると、ノーメッキタイプはこんな人におすすめです。

デメリットは何と言っても手入れが面倒な点ですが、それが苦にならない方であれば、一度はプロのようなノーメッキのウェッジを使ってみるのもいいかも知れませんね。

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