ホーム > ゴルフスイング編 >
ゴルフスイング編

【ゴルフ】バットの素振りの効果と素振りをする際に注意したいこと

ゴルフのために野球のバットで素振りをする、またはバット型の練習グッズで素振りをするという方もいらっしゃるかも知れません。

以前にもご紹介しましたが、下の写真のようにバットの形をしていて、グリップの部分だけゴルフ用のグリップになっている練習グッズもあります。

ライト パワフルスイング

これは僕(筆者)自身も所有していて、定期的に使用していますが、それなりの重量があって、素振りをするだけでいい練習になります。

こんなバット型の練習グッズを飛距離アップのため、ゴルフで必要な筋肉を鍛えるために購入しようと考えている方もいらっしゃると思います。

または、野球のバットを使って素振りをしようと考えている方もいらっしゃるかも知れません。

そこで今回は、

といったことについて、詳しくご紹介してゆきたいと思います。

目次

バットを使った素振りで効果があった人、なかった人

バットを使った素振りは本当に効果があるのか?

ということですが、プロの中にも「効果があるから使っている」という人と、バットを振っても「スイングが良くならないから使わない」という人に分かれます。

アマチュアでも、バットを使って素振りを繰り返したことで大きく飛距離を伸ばす人と、スイングスピードは上がったけど、曲がるようになった(特にスライスするようになったという人が多いです)という人に分かれます。

じゃあ、この違いは何なのか?

ということなのですが、それを知るために、バットを使った素振りの利点と欠点について少し見てゆきたいと思います。

バットを使った素振りの利点

バットを使って素振りをすることの利点は、ゴルフクラブよりもずっと重量のあるバットを振ることで、ゴルフに必要な筋肉を効率よく鍛えることができる・・という点になります。

中にはプロのように筋力トレーニングをして飛距離を伸ばす人もいますが、筋トレの場合は、ゴルフには必要のない筋肉まで鍛えてしまって、かえってスイングにマイナスな影響を与えてしまうリスクもあります。

一方、バットを使って通常のゴルフスイングのように素振りをする練習、トレーニングは、ゴルフに必要な筋肉だけを効率よく鍛えることができます。

そのため、バットを使った素振りをすることで、スイングスピード、ヘッドスピードが上がる人も大勢います。

もっとも、使ってすぐにヘッドスピードが上がるということではなくて、繰り返し使ってゆくことで、という意味になります。

ただ、バットを振ることを習慣にしたことでヘッドスピードが上がって、飛距離が伸びたという人は多いです。

バットを使った素振りの欠点

今度は反対にバットを使った素振りの欠点、または効果を感じない理由についてです。

先ほど、プロの中にはバットを振ってもスイングが良くならないから使わないという人もいると書かせていただきました。

また、アマチュアの中にはバットを使って素振りをすることで、ヘッドスピードは上がっても曲がるようになった(特にスライスするようになった)という人もいると書かせていただきました。

これは恐らく、同じようなことが原因になっていると思います。

どういうことかというと、バットの場合はゴルフクラブと決定的に違う点が1つ、あります。

それは何かというと、バットの場合は重心距離がありません。

グリップの延長線上にスイートスポットが来るわけですが、例えば、テニスのラケットなどもこれと似たような構造になっています。

ゴルフの場合はセンターシャフトのパターは特殊な例で重心距離がゼロなのですが、ドライバーやアイアンの場合は基本的には重心距離があって、フェースのスイートスポットはシャフトの延長線上から少し距離のあるところにあります。

この特殊な構造のせいで(重心距離があるために)ゴルフクラブは基本的にはフェースが開きやすく、そのため、ゴルファーの9割はスライサーであると指摘する専門家もいます。

バットを振ってもスイングが良くならないと感じるプロがいる理由、バットを使って素振りをすることでヘッドスピードが上がったけど、スライスが多くなってしまう人(アマチュア)がいる理由に戻りますが・・・

この2つに共通する理由、原因もこの重心距離が関係していると思います。

つまり、重心距離がゼロのバットを振った時の感覚でゴルフクラブを振るとフェースが開いてしまう・・という人もいるのではないかなと思います。

そういう人にとっては、バットの素振りはかえって逆効果になってしまう場合もあるかも知れません。(ただし、そうならないためのポイント、コツがありますので、そういった点について後ほどご紹介したいと思います)

この場合は、バット型の練習器具ではなくて、ゴルフクラブのようにヘッドがついていて(重心距離があって)尚且つ重量のある練習用クラブを使ってみるのも一つの方法だと思います。

写真は、室内でも振れるよう短めに設計された練習グッズ、「ロジャーキング」(広田ゴルフ)。総重量が1キロ以上あり、素振りをすることでスイングに必要な筋力を効率的に鍛えることができる。

「ロジャーキング」(広田ゴルフ)
練習グッズの売れ筋ランキング

結局、バットの素振りはおすすめなのか?

ここまで、バットを使った素振りの利点と欠点について色々見てきました。

では結局、バットの素振りはおすすめなのかどうか?ということですが、僕自身がバット型の練習グッズをよく使用している位なので、僕としてはおすすめです。

やはり、効率よくゴルフで使う筋肉を鍛えることができるということも魅力ですし、実際にこういったグッズを使った練習をすることで飛距離が伸びたという人も大勢います。

ですので、何かゴルフ用にトレーニングをしたいけど何をしたらいいかわからないという時にはバットを使った素振りから始めてみるのもいいと思います。

ただ、やり方を間違えてしまうとスイングに悪影響を与えてしまうケースもあるので、その点は注意が必要かなと思います。

どんな点に注意すればいいか?ということについては少し後でご紹介します。

野球のバットがいいか、バット型の練習グッズがいいか?

野球のバットで素振りをするのがいいか?
それとも、ゴルフ用に開発されたバット型の練習グッズがいいか?

ということですが、これは基本的にはどちらでも結構です。
野球のバットでも、バット型のグッズでもいいと思います。

ただ、バット型の練習器具の場合は、グリップの部分がゴルフ用のグリップになっているので、ゴルフクラブを握る時と殆ど一緒の形でグリップを握ることができるので、どちらかと言えば、バット型の練習グッズの方がおすすめです。

ただ、スイングで使う筋肉を鍛えるという意味では、野球のバットでもいいかも知れません。

もし、野球のバットをすでにお持ちの方であれば、まずはそのバットで練習をしてみて、効果を実感した後でバット型の練習グッズを購入してみてもいいかも知れません。

バットで素振りをする際に注意したいこと

さて、バット、もしくはバット型練習器具を使って素振りをする際ですが、いくつか注意点があります。

やり方を間違えてしまうと、筋力アップにはなっても、スイングに変な癖がついてしまって逆効果になる場合もあるので注意する必要があります。

①ゴルフスイングをすること

基本的なことにはなりますが、バットを使った素振りをする際は、野球のスイングではなく、ゴルフのスイングをする必要があります。

野球のスイングで素振りをすると、ゴルフクラブに持ち替えた際にスライスが出やすくなるケースもあります。

②右肩を左肩よりも下げて構えること

ゴルフでは、グリップを握る際に右手が左手よりも下に来る分だけ、右肩も左肩よりも少し下がる形で構えます。

この時、右肩の位置がそれよりも高くなると、スイングの軌道がアウトサイド・インになりやすく、スライスや引っ掛けの原因になります。

アドレスでは右肩を下げる。背骨の傾き(右に傾けること)について

バット型のグッズを使って素振りをする際も、同じように右肩を少し下げて構えるようにしないと(右肩が高い位置にあるまま素振りをすると)、バットの軌道がアウトサイド・インになりやすくなります。

こうなると、アウトサイド・インの癖をつけているようなもので、実際にゴルフクラブに持ち替えてみたら、スライスが出るようになった、スライスが悪化した・・・ということになりかねません。

ですので、バットを持った時も、右手が左手よりも下に来る分だけ、右肩を下げて構えるようにします。そして、その状態から素振りを始めるようにしてください

③両手の位置とバットの先端の位置

素振りをする際ですが、まずは通常のゴルフスイングと一緒で、アドレスをとります。

そこから素振りを始めます。その後は連続して振っても構いませんが、一度止めてまた始める場合は、またアドレスをしっかりとるところから始めてください。

先ほどの右肩の位置以外に、アドレスの姿勢をとる時に気を付けたいことがもう2つほどあります。

1つは、両手の位置です。

構えた際に両手は左足太もも内側の前に来るようにしてください。

アドレス時のグリップ(両手)の正しい位置。ドライバーからアイアンまで

2つ目は、バットの先端の位置です。

バットは地面から浮かせて構えますが、バットの先端がちょうどスタンスの中央に来るようにします。

これはバットの長さによっても変えてみてもいいと思いますが、おすすめはバットの先端がスタンスの中央に来るように構えること・・になります。

このように構えると、ハンドファースト※の形になると思います。

※ハンドファーストとは、アドレスをした際、両手(グリップ)がクラブヘッドよりも前(ターゲット寄り)にあることを言います。

特にミスする時はスライスが出ることが多い人は、このようにハンドファーストに構えて素振りをするのがおすすめです。

というのも、このようにハンドファーストに構えて素振りをすることで、スイングの軌道もインサイド・イン、もしくはインサイド・アウトになりやすく、そうすることで、スライスが改善したり、ボールがつかまるようになります。

スライスが多い人は、若干インサイド・アウトの軌道で振るのも◎

ちなみに、ミスする時はフックボールが出るという人は、バットの先端はもう少し左に置いて構えてもOKです。

④グリップの握り方

グリップの握り方ですが、ゴルフクラブを握る時とできるだけ同じ形でグリップを握るようにします。

スライスが多いと言う人はフックグリップで握ることがおすすめですし、フックボールが多いと言う人は、スクエアグリップで握ることがおすすめです。

⑤ボールがあると想定して素振りをする

これはスライスを素振りで直す5つの方法。素振りで大切な3つのポイントとはでもご紹介しましたが、素振りをする際は、ボールがそこにあると想定して、素振りをするようにすると効果的です。

⑥1日何回素振りをすればいい?

これは決まりはありませんが、最初は1日30回から50回程度の素振りから始めてみるといいと思います。

1日に沢山素振りをすることよりも、少ない回数でも続けていった方が効果がありますので、続けてゆけそうな回数からスタートしてみるといいと思います。

または、毎日ではなくても、例えば、毎週末に素振りをする・・でもいいかも知れませんし、練習場に行った時にウォームアップ代わりにゆっくりと素振りをするのもいいかも知れません。

⑦「素振りは10日間継続しないと効果がない」

これも先ほどの記事の中でご紹介したことになりますが、レッスンプロによっては「素振りは10日間は継続しないと効果がない」と指摘する人もいます。

結果を急がずに、少しづつ続けてゆくことが大切だと思います。

スコアが劇的に変わった人が実践したゴルフ理論とは
↑僕も実践してみました。その上達法やゴルフ理論の感想について書いてみました。一度ご覧になってみてください。