アイアンのシャフト【スチールとカーボンの違い】
前回、アイアンの選び方と9つのポイントでも少しご紹介しましたが、今回はスチールシャフトとカーボンシャフトの違いについて解説してゆきます。
昔はアイアンのシャフトと言えば、スチールシャフトしか選択肢がありませんでしたが、現在はカーボンシャフトという選択肢もあります。
この記事では、スチールシャフトカーボンシャフトの違いやそれぞれのメリットについて紹介しながら、どちらのシャフトを選んだらいいか?ということについて見てゆきたいと思います。
また、シャフトを選ぶ際は重さや硬さも重要になってきますが、それらについても記事の最後でご紹介したいと思います。
目次
「重いスチール、軽いカーボン」は昔の話?
以前は
スチールシャフト=重い
カーボンシャフト=軽い
というイメージでしたが、最近では軽いスチールシャフトや重いカーボンシャフトも出てきています。
そのため、この記事では主に、スチールシャフトとカーボンシャフトの重さ以外の違いについて解説してゆきたいと思います。
ただ、メーカーが販売するアイアン(純正シャフトを装着したアイアン)の場合は、スチールシャフトを装着したモデルの方が重く、カーボンシャフトを装着したモデルの方が軽い傾向があります。
その場合(スチール=重い、カーボン=軽いを前提にした場合)、スチールとカーボンのどちらを選んだらいいか?
ということですが、
- ヘッドスピードが速い人(43m/s以上)はスチールシャフト
- ヘッドスピードが平均的な人(38-43m/s)は軽量スチールかカーボンシャフト
- それ以外の人(38m/s未満)はカーボンシャフト
がおすすめです。
ヘッドスピードが平均的な人の場合は軽量スチールという選択肢もいいと思います。
↓は軽量スチールシャフトとしてベストセラーになった日本シャフトの「N.S.PRO 950GH」。
ここからは重さを除いた、スチールシャフトとカーボンシャフトの違いやそれぞれのメリットについて見てゆきたいと思います。
スチールシャフトの特徴とメリット
スチールシャフトのメリットは主に4つあります。
①方向性がいい、ショットが安定する
②弾道の高さを抑えることができる
③しっかりとした振動が伝わってくる(打感がいい)
④フックボールが改善される場合も
①方向性がいい、ショットが安定する
スチールシャフトは、カーボンシャフトに比べてトルクが小さい(ねじれにくい)ため、方向性がよくなったり、ショットが安定しやすくなります。
②弾道の高さを抑えることができる
スチールシャフトの方が弾道が低くなりやすく、カーボンシャフトの方が弾道は高くなる傾向があります。
特にヘッドスピードが速いためにボールが高く上がり過ぎている人にはスチールシャフトが合っていることも。
③しっかりとした振動が伝わってくる
スチールシャフトの方がショットを打った時にしっかりとした振動が伝わってくる傾向があります。その方が打感がいいと感じる人にとっては、それもメリットになります。
④フックボールが改善される場合も
カーボンシャフトの方が振り抜きがいいのですが、結果的にフックボールが出やすくなるケースも。反対にスチールにシャフトに変えたことでフックボールが改善されるケースもあります。
スチールシャフトが向いている人
スチールシャフトはこんな人に向いていると思います。
①ヘッドスピードが速い人
②ショットを安定させたい人
③スイングのテンポが速い人
④球が上がりすぎる人
⑤しっかりとした打感が欲しい人
⑥フックボールが出ることが多い人
①ヘッドスピードが速い人
ヘッドスピードが速い人(43m/s以上)の場合、スチールシャフトの方がショットが安定することが多いです。
②ショットを安定させたい人
ショットが左右にブレる人にもスチールシャフト、もしくは軽量スチールが合っている場合もあります。
③スイングのテンポが速い人
スイングのテンポが速い人や切り返しのタイミングが速い人の場合も、トルクが小さいスチールシャフトの方が向いていることも。
④球が上がりすぎる人
先ほどご紹介した通り、スチールシャフトの方が弾道が低くなる傾向があります。
⑤しっかりとした打感が欲しい人
スチールシャフトの方が振動がしっかりと伝わってきますので、しっかりとした打感を求める人にはスチール、もしくは軽量スチールの方がいいかも知れません。
⑥フックボールが出ることが多い人
スチールシャフトに変えたことで、フックボールが改善するケースもあります。
カーボンシャフトの特徴とメリット
カーボンシャフトのメリットは主に5つあります。
①振り抜きがいい
②ボールが上がりやすい
③スライスや振り遅れが改善する場合も
④手に伝わる振動が少ない
⑤メンテナンスが楽で耐用年数も長い
①振り抜きがいい
一般的にはカーボンシャフトの方が振り抜きが良くなると言われています。
②ボールが上がりやすい
スチールシャフトに比べるとカーボンシャフトの方がボールが上がりやすく、グリーンに落ちてから止まりやすくなります。
③スライスや振り遅れが改善する場合も
振り抜きが良くなることでスライスや振り遅れが改善するケースもあります。
④手に伝わる振動が少ない
スチールシャフトに比べると、カーボンシャフトの方がショットを打った時に体に伝わる振動が少ないので、手や手首などを負傷した人にはカーボンの方が合っているかも知れません。
⑤メンテナンスが楽で耐用年数も長い
スチールシャフトは錆びてしまうこともありますが、カーボンシャフトはそういったことがないので、メンテナンスが楽。また、耐用年数もスチールに比べると長い傾向があります。
カーボンシャフトが向いている人
カーボンシャフトはこんな人に向いていると思います。
①ヘッドスピードが平均的~遅い人
②スライスや振り遅れが多い人
③スイングのテンポがゆったりとしている人
④怪我をしたことがある人
⑤シニアゴルファー
⑥女性ゴルファー
①ヘッドスピードが平均的~遅い人
ヘッドスピードが43m/s未満の人の場合は振り抜きが良く、ボールが上がりやすいカーボンシャフトの方が合っているケースも多いです。
②スライスや振り遅れが多い人
振り抜きが良くなることでスライスや振り遅れが改善するケースも。
③スイングのテンポがゆったりとしている人
スイングのテンポがゆったりとしている人や、ゆったりとしたタイミングで切り返してゆく人の場合は、トルクが大きいカーボンシャフトとの相性がいい場合も。
④怪我をしたことがある人
手や手首を痛めることが多い人の場合は、体に伝わる振動が少ないカーボンの方がいいかも知れません。
⑤シニアゴルファー
カーボンシャフトの方が体への負担が少ないと思いますので、シニアゴルファーの方にはカーボンの方がおすすめです。
⑥女性ゴルファー
女性ゴルファーの場合は基本的には特別ヘッドスピードが速い人を除いて、カーボンシャフトの方が扱いやすいと思います。
シャフトの重さの選び方
振り切れる範囲でちょっと重いかな位が◎
シャフトの重さの選び方ですが、基本的な考え方としては、振り切れる範囲で少し重いかなと感じる重さがいいと言われています。
軽すぎるシャフトだとスイングの軌道が不安定になりやすく、重すぎるシャフトだと振り切れずにむしろ飛距離を失ってしまいます。
ですので、振り切れる範囲で、ちょっと重いかな位がベストだと思います。
シャフトの硬さの選び方
シャフトの硬さの選び方の基準ですが、2つあります。
1つは、ヘッドスピードで選ぶ方法。
基本的な考え方としては、(ドライバーの)ヘッドスピードが43m/s未満の方はRシャフトかそれよりも柔らかいシャフトがおすすめ。女性の場合はLシャフト。
それ以上であれば、S(もしくはプロ並みにヘッドスピードが速い場合は)それよりも硬いシャフトがいいと思います。
2つ目は、スイングのテンポで選ぶ方法。具体的には、
スイングのテンポが速い人 → 硬めのシャフト
スイングのテンポがゆったりとした人 → 軟らかめのシャフト
が一般的には向いていると言われています。
ヘッドスピードが43m/sある人でもスイングのテンポがゆったりした人であれば、Sではなくて、Rシャフトを選んだ方が合うと感じるケースもあるかも知れません。
逆にヘッドスピードが43m/sまではいかないけど、スイングのテンポが速い方は例えば、Rではなくて、SRの方がいい、そんなケースもあるかも知れません。
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