バウンス角とは?バウンス角の目安やアプローチショットへの影響も
バウンス角をご存知ですか?
上記の図で示しているものがバウンス角になります。
シャフトを垂直にして持ち上げ、サンドウェッジを手のひらに乗せてみてください。
すると、リーディングエッジ(フェースの一番下の部分)よりもソールの後ろ(フェースの裏の部分) 側がでっぱっているかと思います。
その出っ張っている部分がバウンスになります。
バウンスの図。この↑出っ張っている部分がバウンスです。
このバウンスを数値にしたものがバウンス角になります。
目次
バンカーショットを飛躍的に簡単にしたバウンス
このバウンス(サンドウェッジ)は、メジャーで7勝を挙げたジーン・サラゼン(1902年ー1999年)によって発明されています。
サラゼンはバンカーショットが苦手だったそうですが、飛行機の主翼に付けられた「フラップ」と呼ばれる下げ翼からヒントを得て、サンドウェッジにあえて砂の抵抗を受ける部分(バウンス)を設けることで、ヘッドが砂に潜り過ぎてしまう問題を解消させたのです。
下記が飛行機の「フラップ」と呼ばれる部分。
下の写真は1933年にジーン・サラゼンがウイルソンと協力して開発された世界初のサンドウェッジ。(復刻版になります)
当時はサンドウェッジではなく、サンドアイアンと呼ばれていました。
Reference: www.thegolfauction.com/lot-21464.aspx
先ほども少し書かせていただきましたが、サンドウェッジに、このバウンスをつけたことで、バンカーショットの際、クラブが砂に潜り過ぎることがなくなったのです。
バンカーショットではご存じのようにボールを直接打ちません。
砂を打つことで(砂を爆発させることで)、ボールを飛ばします。
ただ、もし、バウンスの全くないクラブでバンカーショットを打とうとすると、クラブヘッドが砂に潜り過ぎてしまうことが多くなると思います。
ヘッドが砂に潜り過ぎてしまうと、ボールは飛ばず、バンカーから出ない・・・ということも。
ところが、このバウンスがついていることで、例え、多少、砂に向かってヘッドを打ち込んでも、ヘッドが砂に潜り過ぎることなく・・・ボールの下の砂を潜り抜けていってくれます。
これがもし、バウンスのないサンドウェッジだった場合、ヘッドがドスン!と砂に潜り過ぎてしまって、ボールが出ない・・・なんてこともあるかも知れません。
バンカーショットはこのバウンスの発明によって飛躍的に簡単になったと言っても過言ではないと思います。
目安はどの位?何度が自分に合っているの?
さて、サンドウェッジを購入する際のバウンス角の目安ですが・・・
ザックリが多い・・・バウンス角が多めのもの (10度以上)
トップが多い(クラブの跳ね返りが気になる)・・・バウンス角が少なめのもの(8度以下)
あくまでも目安ですが、上記のような選び方でもいいかと思います。
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サンドウェッジの選び方と5つのポイント
バンカーショットはハイバウンス、ローバウンスのどちらが簡単?
また、スイングのタイプによってもバウンス角の選び方は変わってくるかと思います。
例えば、ドローボールを好んで打つタイプの方はバウンスは少なめ。
フェード打ちの方や、ダウンブローで打つことを得意とする方はバウンス角が多くてもいいかと思います。
また、多少お金はかかりますが・・・
バウンス角の違うサンドウェッジを購入して、その日のゴルフ場のコンディションやプレーするコースによって使い分けるのも一つの方法です。
雨の後など、バンカーの砂が硬い時はバウンス角が少ないものを。
やわらかく、ヘッドが潜ってしまいやすい砂のバンカーの場合は、バウンス角が多めのものを選ぶのも一つの方法かなと思います。
バンカーショットは歯ではなくて、バウンスから入れてゆく
バンカーショットでダフってしまったり、逆にボールに直接当たるホームランを打ってしまうこともあったりします。
その原因には色々とあると思うのですが、その1つはサンドウェッジのバウンスにも関係しているのかも知れません。
バウンスは上記でご紹介してきたように、バンカーショットの際に、クラブが砂に潜り過ぎないように開発されたものです。
また、この図を見ていただいても、バウンスはリーディングエッジ(フェースの一番下の部分)よりも下に来る形になります。
ですので、バンカーショットをする際も、理論的にはこのバウンスが最初に砂に入ってゆく形になります。
ところが、特にバンカーショットが苦手という方は、このバウンスではなくて、サンドウェッジの刃から、つまり、リーディングエッジから砂に入れようとされているのでは・・と思います。
これをやってしまうと、せっかくのバウンスがうまく使えず、クラブヘッドが砂に潜り過ぎてしまうこともあるかもしれません。
つまり、ダフリ過ぎてしまうわけです。
また、リーディングエッジから入れることを考えて、逆にボールを直接打ってしまう方もいらっしゃるかも知れません。
もしそうであれば、リーディングエッジではなくて、バウンスから最初に砂に入れてゆくんだという意識でやってみてもいいのかも知れません。
バウンスのアプローチショットへの影響
バンカーショットを飛躍的に簡単にしたバウンス・・ですが、サンドウェッジはバンカーショット以外にも例えば、グリーン周りのアプローチショットにも使われることがあると思います。
プロでも、グリーン周りはサンドウェッジ1本で対応してゆく・・という人もいます。
ただ、もし、グリーン周りのアプローチショットでサンドウェッジを使っていて、よくトップやダフリが出るような場合、別のクラブ、ピッチングウェッジなどをサンドウェッジの代わりに使ってみることで、トップやダフリがピタリと止まることもあります。
これは何故なのか・・
ということですが、バウンスはバンカーショットの際は、クラブが砂に潜り過ぎないように手助けをしてくれるのですが、例えば、硬い地面から打つ場合などは、バウンスの効果でヘッド(ソール)が跳ねてしまって、トップしたり、それを嫌がるとダフったり・・ということもあります。
また、バウンスはサンドウェッジの下に出っ張っているわけですが、このサンドウェッジを硬い地面の上で構えると、バウンスがあるために、リーディングエッジが浮いてしまいます。
これもトップなどの原因になることがあります。
こうならないように、サンドウェッジのロフトを立てて打つ・・という方法や、または、グリーン周りのアプローチショットに関してはバウンス角の少ないサンドウェッジで打つ・・・という方法もあります。
ただ、簡単なのは、サンドウェッジではなくて、バウンスのないピッチングウェッジなどで打つという方法かも、知れません。
特にアプローチショットでサンドウェッジを使うとトップやダフリが出るというケースでは。
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