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ゴルフクラブの選び方

アイアンの打感を決定する2つのこと。打感が良い、柔らかい、硬いアイアンの見分け方とは?

アイアンについてはこれまで、選び方のポイントライ角についてフォージドアイアン(鍛造と鋳造の違い)について、また、グースネックのアイアンの利点と欠点などについてご紹介してきました。

今回は、アイアンの「打感」について色々と見てゆきたいと思います。

アイアンを購入する際ですが、打感にこだわるという方もいらっしゃると思います。

打感が良いといっても、柔らかい打感を求めている人もいれば、硬い打感が好みの人もいると思いますが、一般的には打感が良いというと、柔らかい、ソフトな打感のことを指す場合が多いと思います。

今回はそんな打感が柔らかいアイアンと打感が硬いアイアンの見分け方や打感に影響を与える2つのことについて見てゆきたいと思います。

目次

アイアンの打感を決定付ける2つのこと

さて、アイアンの打感ですが、柔らかいとか、硬いといった打感を決定付ける要素が2つほどあります。

それらは、

の2つになります。

この2つについて少し詳しく見てゆきたいと思います。

1)フェースの厚み(打点部分の厚み)

アイアンの打感に最も大きな影響を与えると言われているのが、フェースの厚み、もっというと、打点部分の厚みになります。

一般的に、プロや上級者に好まれるマッスルバック※のアイアンは打感が良いものが多く、芯に当たった時のインパクトの感触が柔らかいのが特徴です。

※マッスルバックのアイアンは、別名、フラットバック、もしくはコンベンショナルとも言われますが、簡単に言うと、1枚の板のような構造になっているのが特徴。詳しくは、マッスルバックアイアンとは?メリットや打ち方のポイントについてを参照ください。

でも、何故、マッスルバックのアイアンは打感が良い(柔らかい)のでしょうか?

これにはフェースの厚み、もっと言うと、打点部分の厚みが関係しています。

マッスルバックは、キャビティタイプのアイアンと違ってフェースの後ろが凹んでいません。

(下の写真)マッスルバックのアイアン。ヘッドが一枚の板のような構造になっている。

マッスルバックは、構造的には一枚の板のようになっているわけですが、フェースの後ろが凹んでいない分、フェースには厚みがあります。

このフェース、もしくは打点部分の厚みというのは、打感に直結すると考えられていて、この打点部分に厚みがある方が打感は柔らかくなる傾向があります。

ですので、フェースに厚みのあるマッスルバックアイアンの多くは打感がいいわけです。

一方、キャビティタイプのアイアンは、後ろが凹んでいるような形状をしています。

(下の写真)キャビティタイプのアイアン。フェースの後ろがくり抜かれて凹んでいる。

このような形状にすることによってスイートスポットを広くできたり、ヘッドを大型化することができるというメリットがあるのですが、このタイプのアイアンはどうしてもフェースが肉薄になります。

そして、フェースが肉薄になると、打感は硬くなる傾向があります。

ですので、フェースが肉薄なキャビティタイプのアイアンは、マッスルバックに比べると、打感は硬めになることが多いと思います。

ここまでを少しまとめると、フェースの厚み(打点部分の厚み)が打感に深く関係していて、フェースに厚みがあるアイアンは打感が良く(柔らかく)なりやすく、フェースが薄いアイアンは打感が硬くなりやすいです。

アイアンのタイプ別には、マッスルバックアイアンの方が打感が良い(柔らかい)ものが多く、キャビティタイプのアイアンの打感はマッスルバックに比べると、硬くなる傾向があります。

2)フェース(ヘッド)の素材

フェース(ヘッド)の素材もアイアンの打感を左右する要素の1つだと言われることがあります。

アイアンのヘッドには、軟鉄やステンレスといった素材が使われますが、一般的には、軟鉄のアイアンは打感が柔らかく、ステンレスは打感が硬いと言われることが多いです。

実際に軟鉄のアイアンとステンレスのアイアンを打ち比べてみると、確かに、軟鉄のアイアンの方が打感は良い(柔らかい)と感じることが多いです。

ただ、専門家の中には、軟鉄とステンレスの素材の違いによる打感の違いは微々たるものだと指摘する人もいます。

じゃあ、何故、軟鉄のアイアンの方が打感が柔らかいと感じることが多いのかというと、それはアイアンのヘッドの形状が関係しているのかも知れません。

一般的には、軟鉄はマッスルバックなどのアイアンに使用されることが多く、ステンレスの場合は、キャビティタイプが殆どです。

打感の違いは、素材の違いというよりも、ヘッドの形状の違い、もしくはフェースの厚みの違いである・・・そう指摘する人もいます。

日本のクラブメーカー、フォーティーンの創業者でクラブデザイナーでもあった竹林隆光さんは自身の著書の中で、軟鉄とステンレスの打感の違いについて触れていらっしゃいます。

竹林さんは以前、アメリカのツアープロを対象に、ある実験を行ったそうです。

その実験では、ツアープロ10人に目隠しをした状態で軟鉄とステンレスのアイアンを打って(フルショットをして)もらったそうですが、その結果はどうなったと思いますか・・?

目隠しをしたプロは、軟鉄のアイアンの方が打感が柔らかいと答えたのでしょうか?

実は、軟鉄のアイアンの方が打感が柔らかいと答えたプロは「0人」だったのです。

殆どのプロは、その違いが正直わからなかったと答えたそうです。

ただ、一人だけ、こちらのアイアンの方が打感が柔らかいと答えたプロがいたそうですが、そのアイアンは何と、ステンレスのアイアンでした。

このブラインドテストですが、実は竹林さんはある工夫をしていました。

それはどんな工夫だったか?ということですが、竹林さんが用意した軟鉄とステンレスヘッドのアイアンは、実は形状が全く一緒だったのです。

ヘッドの形は全く一緒で、素材だけが違うアイアンを2本用意して、打ってもらったわけです。(目隠しをした状態で)

何でこんなことをしたかというと、竹林さんは恐らく、打感の違いを決めるのは素材ではないことを予め予測していたのだと思います。

厳密には素材によって打感の違いはあるだろうけれど、それは本当に微々たるもので、ゴルファーが感じ取れるほどの大きな違いにはならないだろう、と。

竹林さんは著書の中で、一般的に軟鉄はマッスルバックに使われることが多く、そういったヘッドはフェースが肉厚になっている。一方で、ステンレスヘッドは、その殆どがキャビティタイプで、打点部分の厚みが少なく、その分、周辺部に重量を配分した設計になっているものが多い、と。

そして、このフェースの厚みこそが打感の違いを生んでいると指摘しています。

軟鉄だから打感が柔らかいわけでも、ステンレスだから硬いわけでもなく、打感の違いはヘッドの形状の違いから来ているのだそうです。

先ほど、一般的に軟鉄のアイアンは打感が柔らかく、ステンレスは打感が硬いと考えられていて、実際に軟鉄のアイアンとステンレスのアイアンを打ち比べてみると、軟鉄のアイアンの方が打感は良い(柔らかい)と感じることが多い・・・と書かせていただきました。

ただ、この打感の違いというのは、実際には、ヘッドの形状が大きく関係しているのかも知れません。

軟鉄の場合は、フェースが肉厚に設計されたアイアンに使われることが多いため、「軟鉄は打感が柔らかい」・・と感じるのかも。

一方、ステンレスの場合は、フェースが肉薄に設計されたアイアンに使われることが多いために、ステンレスは打感が硬い・・と感じることが多いのかも知れません。

ただ、そういう意味では、打感が良い(柔らかい)アイアンを見分けるための1つの要素にはなるかも知れません。軟鉄であるかどうか?ということが。

その上でヘッドの形状、もっというと、フェースの厚みにも注目してみてもいいかも知れません。

また、ヘッドの製法の違いも打感に影響を与えると言われることもあります。

フォージドアイアンとは?鍛造と鋳造の違いは?でもご紹介しましたが、アイアンの製法には大きくわけると、

があります。

1)鍛造

簡単に言うと、金属に力を加えて叩きながら、ヘッドの形を作ってゆく・・そんな製法です。

2)鋳造

簡単に言うと、溶かした金属を型に流し込んで作る・・そんな製法です。

上記の記事でも書かせていただきましたが、1)鍛造の方が打感が良いと言われることもあります。

この理由ですが、これも先ほどの素材の違いと似ていて、2)鋳造のアイアンと比較すると、1)鍛造のアイアンは、フェースを肉厚に設計することが多いように思います。

それもまた、1)鍛造の方が打感が柔らかい理由なのかも知れません。

ただ、先ほどと一緒で、鍛造であるということは、打感が良い(柔らかい)アイアンを見分けるための1つのポイントにはなるかも知れません。

ここまでを少しまとめると、軟鉄とステンレスでは、軟鉄のアイアンの方が打感が柔らかく、ステンレスのアイアンの方が打感が硬いと言われることが多いです。ただ、素材の違いによる打感の差はそれほど大きなものではなく、ヘッドの形状の違いの方が打感には大きな影響を与えるようです。

打感に影響を与える3つ目の要素

これは人にもよりますが、インパクトの音も打感に影響を与える場合があります。

インパクトの音が硬かったり、高音だったりすると、打感も硬いと感じやすく、反対にインパクトの音が柔らかい、または低めの音だった場合は、打感も柔らかいと感じやすいかも知れません。

音の場合は、アイアンを見ただけではわかりませんので、試打レンタルなどのサービスを利用して、実際に打ってみるのもいいかも知れません。

キャビティでも打感の良いモデルは多くある

さて、ここまでアイアンの打感の違いについて色々見てきました。

アイアンのタイプ別に言えば、マッスルバックタイプの方がキャビティタイプよりも打感が良いモデルが多い傾向にあります。

ただ、キャビティタイプでも打感が柔らかいモデルも多くあるので、最終的には試打をしてみる必要はあると思います。

ただ、その前に、試打する前にある程度候補を絞り込むために、そのアイアンのフェースの厚みであったり、素材や製法といったことをチェックしてみるのはいいかも知れません。

「アイアンの打感って重要ですか?」

「アイアンの打感って重要ですか?」

そんな風に聞いていただいたことがありますが、これはその人によって違っていて、ソフトな打感のアイアンが好きという人もいれば、打感にはこだわらない人、むしろ、硬い打感の方が好みだという人もいます。

ですので、アイアンの打感が重要かどうか?というのは、その人にもよるかも知れません。

ただ、こういったタイプの人は打感を重視することが多いと思います。

一方、こういったタイプの人は打感にはあまりこだわらないことが多いと思います。

打感の良さを重視している人にとっては、打感というのはとても重要なものだと思います。そういう私自身も、打感はアイアンを選ぶ上で重要視していることの1つです。

ただ、もし、打感に対して特にこだわりがない人の場合は、打感よりも他に重視したいポイントがあります。

それについてはアイアンの選び方と9つのポイントとは?で詳しくご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。

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