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メンタル編

ゴルフコースで不安に負けないためにできる3つのこと

「OBは打ちたくないな・・」

例えば、そんな風に不安に思ってしまうと、本来のスイングができなくなることがあります。

だけど、その一方で不安になったり、または緊張するような場面でも、堂々と自分のプレー、スイングをしているように見える人もいます。

不安に負けてしまう人と、不安に負けずに自分のプレーができる人の違いは、実はほんの少しのことなのかも、知れません。

今回はコースに出た時、不安に負けずに自分の力を出すための方法について考えてみたいと思います。

不安に対するとらえ方を変えてみることから

不安というと悪いもののように思われる方もいらっしゃるかも知れません。

不安になった時のあのどうにも落ち着かない感じ、それが続くと、不安が怖さへと変わっていったりして、とてもいつもの自分のスイングができる状態ではなくなったりします。

ところで、不安と実際のプレーのパフォーマンスについては実は色々な研究が行われています。

米国のオリンピックトレーニングセンターで精神科医としてコンサルティングを行い、ゴルフの分野でもメジャーチャンピオンなどのメンタル面の指導を行ってきた、マイケル・ラードン博士という方がいます。

ラードン博士は自身の著書「メンタルゲームに勝つ方法」(実業之日本社)の中で不安とパフォーマンスについて解説されています。

それを当サイトなりにこのような表にまとめてみます。

不安のレベル パフォーマンス
少ない 低い
やや不安
適度 高い
過度 低い

この表を見ていただくと、不安というのは、少なくても、またはあり過ぎてもよくないわけですが、適度な不安はパフォーマンスを上げてくれることがわかります。

この「不安は悪いものではない」・・・ととらえてみることが、不安に負けずに、むしろ、不安を味方にしてしまうための第一歩なのかなと、思います。

不安はこうすると、下がってゆく

不安は緊張と似ていて、抑えようとすると高まる・・・という特徴があります。

つまり、不安を感じた時、(不安を悪いものだと思って)不安になっちゃだめだ・・・と思えば思うほど、不安はどんどん高まる仕組みになっています。

以前にもメンタル編で書かせていただきましたが、緊張もそれと似ていて、緊張しちゃだめだと思えば思うほど・・・緊張は高まるようにできています。

不安の話に戻りますが・・・

じゃあ、どうやったらいいのか?

・・・ということになりますが、不安は受け入れると、鎮まる、下がってゆくようです。

つまり、不安に思った時、例えば、朝一のドライバーショットの時、「OBを打ったりしないだろうか?」「曲がらないだろうか?」と不安に思ったとします。

そして、そう思ったら、どんどん不安になった、とします。

こんな時、「不安に思っちゃだめだ・・・」「OBを打つことなんて考えてはだめだ・・・」と思うほどに、不安は高まってゆきます。

不安はある種のシグナルを送るのがその役目で、それを主である「私」に受け取ってもらいたいと思っています。

ところが、主である「私」が不安に思っちゃだめだ・・・とそのシグナルを受け取らないでいると、不安はそのシグナルを受け取ってもらうためにさらに強いシグナルを送ってきます。

これがどんどん不安が大きくなる仕組みです。

ここから具体的に不安に負けないためにできることについて見てみたいと思います。

1)不安を受け入れる

不安に負けないためにできることの1つ目ですが、まず、「不安は悪いことじゃない。(パフォーマンスを上げてくれるものだ)」と思ってみること、になります。

不安になるということは、体(心)が何かに備えてくれている証拠です。

自宅にいるようなリラックスモードで不安も何もなくプレーしたとしたら、先ほどご紹介した表のように、パフォーマンスは上がらないかも知れません。

オリンピックのような大舞台で世界記録が出るのは不安も関係しているのかも知れません。

こうやって、不安を排除しないようにしてみると、面白いもので、不安はそれ以上は高まりません。

勿論、あの不安独特の感じは残りますが、それを受け入れてみると、不思議とその後は不安は高まらず、むしろ、徐々におさまってゆくこともあります。

2)意識を向ける先を変える

不安を受け入れた後の次のステップですが・・・

例えば、「OBは打ちたくない」「池には打ちたくない」・・・と思うのはあまりよい結果にならないことが多いです。

むしろ、ここに打ちたくないと思ったところにボールが飛んでゆくのがゴルフなのかも知れません。

何とも皮肉なものですが・・ただ、考え方を変えると、意識を向けたところにボールは行きやすい・・・ということでもあるのかも知れません。

OBは打ちたくない・・・と思うことは、意識をOBに向けていることになります。

脳は「~したくない」「~してはだめだ」というその否定形を理解するのがどうも苦手なようです。

だから、「OBは打ちたくない」「OBを打ってはダメだ」と思うことは脳にOBを意識させていることになります。

では、どうしたらいいかというと、打ちたい場所に意識を向ける、または打ちたいショットに意識を向けること・・・だと思います。

例えば、

「どこに打つか?」

と考えてみるのもおすすめです。打ちたくないところではなくて、打ちたいところに意識を向けてみます。

勿論、OBであったり、ハザードの位置を知ること、確認することは大事なことだと思うのですが、ただ、その位置を知った上で、「どこに打つか?」と考えることが大事なことだと思います。

3)自分でコントロール&実践できる目標を持つ

意識を向ける先を変えた後は、ショットを打ってゆくわけですが、この時、何か一つ、目標(そのスイング、もしくはショットですること)を決めておくと、不安に強い影響を受けることなく、自分本来のスイングができることがあります。

ただ、条件があって、その目標は、自分でコントロールできるモノ、自分で実践できるモノである必要があります。

自分でコントロール&実践できるもの・・・ということですが、

例えば、ティーショットで、「飛ばしたい」と思うことは自分でコントロールできることでしょうか?

この答えは、ノーです。

飛距離は「結果」で、自分ではコントロールできないことが多いためです。また、飛ばしたいと思うことの中に何か自分で具体的に実践できることが含まれていません。

ただ、(飛ばすために)「バックスイングをゆっくり、大きくしよう」と思うことは、良い方法かも知れません。

「バックスイングをゆっくり、大きくする」ことは自分でコントロールできて、尚且つ、実践できることだからです。

不安は、自分ではコントロールできないこと、また、考えても何もできない(実践できない)ことを思えば思うほど、高まってゆくようです。

そんな時は、自分で今、コントロールできること、自分で今、実践できることをしてみようと思ってみてもいいかも知れません。

その2つを考え、実践すれば、不安は適度な不安にしかならず、それはむしろ、自分のパフォーマンスを上げてくれる「自分の味方」になってくれるのではないかなと、思います。

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